分析代行,解析代行

具体的なテーマティック・アナリシス法のやり方Thematic Analysis

具体的なテーマティック・アナリシス法の大別

 質的研究における具体的なテーマティック・アナリシス法のやり方についてご説明します。テーマティック・アナリシスとは、インタビュー逐語録、自由記述、観察記録などの質的データの中から、繰り返し現れる意味のまとまりや重要な話題を抽出し、テーマとして整理・解釈する分析方法です。数値的な比較では捉えきれない経験、認識、感情、価値観、行動の特徴を明らかにすることができるため、看護研究、教育研究、福祉研究、心理学、マーケティング調査、人材研究など、さまざまな分野で広く用いられています。テーマティック・アナリシスは、比較的柔軟で実践しやすい質的データ分析法でありながら、分析の過程を丁寧に踏むことで、信頼性の高い質的研究につなげることが可能です。

具体的なテーマティック・アナリシス法のやり方

 具体的なテーマティック・アナリシス法のやり方には、分析目的やデータの性質に応じていくつかの重要な工程があります。それぞれについてさらに詳しくご説明いたします。

具体的なテーマティック・アナリシス法のやり方


1.データの読み込みと意味内容の把握:
テーマティック・アナリシスでは、まずインタビュー逐語録や自由記述データを繰り返し読み込み、全体の流れや意味内容を把握します。この段階では、単に文章を読むだけでなく、「何が繰り返し語られているのか」「どのような経験や認識が強調されているのか」「研究課題と関係する記述はどこにあるのか」といった視点でデータに慣れていくことが重要です。初期段階での読み込みが浅いと、その後のコード化やテーマ抽出が表面的になりやすいため、まずはデータ全体の文脈を丁寧につかむことが質的データ分析の基礎となります。

2.コード化(Coding):
次に、データの中で意味を持つ部分に着目し、短い言葉やフレーズでラベルを付けていきます。これがコード化です。たとえば、「退院後の生活が不安だった」という発言には「退院後生活への不安」、「上司に相談できず一人で抱え込んだ」という記述には「相談困難」「孤立感」といったコードを付けることがあります。コードは、参加者の語りに近い言葉で設定する場合もあれば、研究者がやや抽象化して設定する場合もあります。この工程では、データを細かく切り分けながら意味を見失わずに整理することが重要です。

3.サブテーマ・テーマの整理:
コード化が進んだら、似た内容や関連するコード同士をまとめ、サブテーマやテーマへ整理していきます。たとえば、「不安」「戸惑い」「先が見えない」といったコード群を「将来への見通しの不安」というサブテーマにまとめ、さらに「生活再構築の困難」という上位テーマへ統合することがあります。この作業では、コード同士の関係、共通性、差異を検討しながら、全体としてどのような意味構造が見えてくるのかを考える必要があります。単なる分類に終わらせず、研究課題に照らして意味のあるまとまりを構成することが大切です。

量的データを対象とした統計解析とは異なり、これらのテーマティック・アナリシス法では、数値では表しにくい経験や認識の意味を深く理解することができます。データの読み込みでは文脈理解、コード化では意味の細分化、テーマ整理では構造化が可能であり、研究目的に応じて適切な解釈を加えることが重要です。また、テーマティック・アナリシスの結果を視覚的に示すためには、コード一覧表、テーマ関連図、概念図、カテゴリ表などがよく使用されます。

データの読み込みと意味内容の把握

 データの読み込みと意味内容の把握は、テーマティック・アナリシスの最初の段階であり、分析の質を左右する重要な工程です。インタビュー逐語録、自由記述、観察メモなどを何度も読み返し、データ全体の流れ、語りの特徴、印象的な表現、文脈上重要な背景を把握していきます。医療、看護、教育、福祉、経営など幅広い分野の質的研究で、この初期読解は非常に重要です。

データの読み込みと意味内容の把握


データの読み込みと意味内容の把握の特徴
全体把握: 個々の発言だけでなく、語り全体の流れや背景を理解することができます。
文脈理解: 発言がどの状況で語られたのか、前後関係も含めて検討できます。
分析の土台形成: 後のコード化やテーマ抽出の精度を高める基礎になります。

データの読み込みと意味内容の把握の例
看護研究: 患者インタビューを繰り返し読み、療養生活上の不安や支えを把握します。
教育研究: 学生の語りを通して、学習困難や成長の契機を読み取ります。
マーケティング: 顧客コメントから満足点や不満点の背景を理解します。

データの読み込みと意味内容の把握の重要性
データの読み込みと意味内容の把握は、テーマティック・アナリシスにおいて表面的な分類に終わらないための出発点として重要です。最初の段階でデータに十分に親しむことで、後に付与するコードや抽出するテーマが、参加者の語りや経験とかけ離れたものになりにくくなります。また、重要そうに見える一部分だけでなく、あまり目立たないが意味深い記述にも気づきやすくなるため、分析の深まりにつながります。

このように、データの読み込みはテーマティック・アナリシス全体の信頼性と妥当性を支える基本的な工程となります。

コード化(Coding)

 コード化(Coding)は、質的データの中から意味を持つ部分を取り出し、それぞれに短いラベルを与える工程です。テーマティック・アナリシスにおいて中心的な作業であり、データをそのまま眺めるだけでは見えにくい共通性や差異を整理するために行われます。

コード化(Coding)


コード化の特徴
意味単位の抽出: 発言や記述を、分析上意味のあるまとまりごとに分けることができます。
柔軟なラベリング: 参加者の表現に近いコードも、研究者が抽象化したコードも用いることができます。
後続分析への接続: コードを積み重ねることで、サブテーマやテーマの形成がしやすくなります。

コード化の例
看護研究: 「家に帰ってからの生活が想像できなかった」という語りに「退院後生活への不安」というコードを付けます。
教育研究: 「授業についていけず質問もできなかった」という記述に「学習困難」「質問抑制」というコードを付けます。
福祉研究: 「支援員が話を聞いてくれて安心した」という発言に「傾聴による安心感」というコードを付けます。

コード化の重要性
コード化は、テーマティック・アナリシスにおいてデータを解釈可能な単位へ整理するための要となる工程です。コードが曖昧すぎるとテーマがまとまりにくくなり、逆に細かすぎると全体構造が見えにくくなります。そのため、研究課題との関連を意識しながら、具体性と抽象性のバランスをとってコードを設定することが重要です。また、同じデータでも複数のコードを付けられる場合があり、その重なり自体が重要な分析視点になることもあります。

このように、コード化は質的データをテーマへつなぐ橋渡しとなる重要な分析工程です。

サブテーマ・テーマの整理

 サブテーマ・テーマの整理は、コード化された内容を比較・統合し、質的データの全体構造を明らかにしていく工程です。テーマティック・アナリシスでは、この段階で研究の中心的な意味づけが形づくられていきます。

サブテーマ・テーマの整理


サブテーマ・テーマ整理の特徴
構造化: 個別コードをまとめ、より大きな意味のまとまりとして示すことができます。
階層性: コード、サブテーマ、テーマという多層的な整理が可能です。
解釈の深化: 表面的な共通点だけでなく、背景にある意味や関係性を明らかにできます。

サブテーマ・テーマ整理の例
看護研究: 「不安」「戸惑い」「情報不足」をまとめて「退院後生活への不確実感」というサブテーマに整理します。
教育研究: 「質問できない」「周囲に頼れない」「理解不足」をまとめて「学習場面での孤立感」というテーマへ発展させます。
人材研究: 「上司の支援」「相談しやすさ」「役割理解」を統合し、「職場適応を支える関係資源」というテーマを構成します。

サブテーマ・テーマ整理の重要性
サブテーマ・テーマの整理は、テーマティック・アナリシスの結果を単なるコード一覧ではなく、意味ある研究成果として示すために不可欠です。ここでは、どのコードをどのテーマに含めるかだけでなく、テーマ名が研究内容を的確に表しているか、各テーマが互いに区別されているか、データ全体を十分にカバーできているかを確認する必要があります。また、テーマに対して具体的な語りの引用を結びつけることで、解釈の説得力を高めることができます。

このように、サブテーマとテーマの整理は、質的データの意味構造を明確にし、読者に理解しやすい形で提示するための中核的工程となります。





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